私がまだアドリブができなかった頃。
いろんな人から
いろんなアドバイスを貰いました。
「とにかく耳コピしまくればいいんだよ」
「スケールやコードトーンを適当に弾くんだ」
「テーマメロディーのアレンジから始めてみたら」
今思うと
それらは全て本当に良いアドバイスです。
確かに、アドリブを勉強していく中で
全て必要なプロセスです。
ただ、これらを言われて
何の疑問も感じずに
やってみることが出来る人と
よけいに考えてしまって
逆に何も出来なくなってしまう人がいます。
私はどちらかというと、後者でした。
「使える音符はたくさんあるけど
何の音から始めたらいいのか?」
「コピーしたフレーズはたくさんあるけど
前後が上手く繋がらなくて、考え始めると
何も弾けない」等。
こうなってしまう原因の一つに
「そんなことできるはずない」という
無意識の「心の壁」(思い込み)が
あります。
こういった心の壁を
一つ一つ外していくためのキッカケ作りは
私は
教える側の役目だと思っています。
(もちろん本人の意思の力も必要です。)
覚える順番にもコツがあると書きました。
実は、教える順番にもコツがあります。
しかもそれは
生徒さんのタイプによって
少しずつ変えていかなければいけません。
習いにくる人は一人一人音楽歴が違うので
それぞれの心の壁を
どうやって外していくか。
とても難しい事もあります。
でも
生徒さん自身の心の壁が少しずつ外れて
その人らしさが出てきたときは
本当に嬉しいのです。
一人でも多く
より自由に、より楽しく
ピアノが弾けるように
私自身も進化し続けたいと思います。