2019年12月31日火曜日

(69)とある生徒さんの話



こんにちは。
アドリブ脳を鍛えるピアノ講師
岡 幸代です。

2019年も今日で最後。
本当に
たくさんの方々にお世話になり
感謝の気持ちでいっぱいです。

有り難うございました!


人が生きる為の治療に関われることが嬉しい



今年最後のブログは

とある生徒さんの話を。

私の生徒さんで
看護師の仕事をしている女性がいます。

彼女は今
透析の病院に勤務しているので
大晦日も元旦も関係なく
お仕事だそうです。

そんな彼女は
今の病院に務める前は
ホスピスで働いていて
多くの方の最後の時を看取ったことを
語ってくれました。

今は
「人が生きる為の治療に
関われることが嬉しい」と

とても充実した顔で言ってくれます。

彼女と出会って
ほんの数ヶ月ですが
たくさんの事を学ばせてもらってる
そんな気がします。

2020年
どんな年に出来るか
まだ分かりませんが。

自分の向く方向を
しっかり見定めて
皆さまに少しでもご恩返しできるように
私も
一歩一歩生きていければと
思います。


では皆さま
どうぞ良いお年をお迎えください。
皆さまにとって
実り多き年になりますように。

(68)「傾聴」を学ぶと「教える仕事」が楽しくなります。

傾聴を学ぶ。仕事が楽しくなる。

こんにちは。
アドリブ脳を鍛えるピアノ講師
岡 幸代です。

傾聴とは


2013年、私は約半年かけて
「メンタルケア」の講習を受講しました。
学んだのは、養老孟司さんが顧問を務める
「一般財団法人メンタルケア協会」です。

そこで学んだ中で
最も今の生活で影響を受けてると感じる事は
「傾聴」の姿勢です。

「傾聴」とは
ざっくり言うと
「聴く技術」を磨いていくことで。

相手をよく理解しよう
気持ちを、出来うる限り汲み取ろう
寄り添い、「共感」することに集中しよう

そんな気持ちで
相手の状態を受け入れ、寄り添う技術です。


まさに
「聴く」の漢字のとおり
「心の目で耳を傾ける」という事ですね。

「人種や考え方などの枠を超えて
縁あって近しい人や
手の届く範囲で苦しんでる人がいたら
アナタが学んだこの技術で
是非寄り添ってあげてください。」

これは
最後の講習で言ってもらった言葉です。

(「寄り添う」は色んな解釈があります。今の私の解釈は、相手の見ている方向に目を向け、決して見捨てず、相手の内なる力を信じて見守り続ける、そんな風に捉えています。)


傾聴を学ぶと教える仕事が楽しくなる理由


私が出す課題は
けっして楽ではありません。

書いてあるものを
そのまま弾いてくる課題も少ないです。

脳をフル稼働させて
脳に負荷をかける課題が多いです。

アドリブやコード演奏が出来るために
「何をどう練習していいかわからない」方の為の
私が考えうる最も効率的な練習方法を
カリキュラムにして課題にしています。

そして、それらの課題を説明する時は
生徒さんの様子を観察することに
最大限の集中力を使います。

ここで「傾聴技術」が活きてきます。

例えば

*今、何が理解できなくて
ピンときてないのか。

(そんな時は、説明をさらに細分化して
どこのどんな部分が理解できていないかを
観察しながら探り出し
過去にやった練習に関連づけて説明したりします。)

*何か他に私生活で問題があって
説明を聞く気持ちに余裕がない状態か。

(そういう場合は
無理に課題の説明を続けるのではなく
私生活の問題に対して
本人が「辛い気持ちを抱えている事実」
を受け入れて、寄り添います

等々

そんな事を繰り返し繰り返し
少しずつでも
「本人が前に進んでる感」を
感じてもらえるように
レッスンを進めています。

そんな風に進めていくので
それらの課題を一つ一つクリアした時は
皆さん
自分に対する強固な自信が
「地層」のように
積み重なっていきます。


これは私の持論ですが。

人は、自分の中に
「確固たる真の自信」が
少しずつでもついてくると
他人に優しくなれると思うのです。

そして 他人に優しい人が増えていくと
その優しさが周りに伝わり移っていき
少しずつ
世の中が平和になっていくと
本気で思っています。

すると
今自分がやってる仕事が
計り知れない「やり甲斐」がある事を
実感できますよね。

これが
私が思う「傾聴」を学ぶと
教える仕事が楽しくなる理由です。

私と同じように
教える仕事をされている方や
その他、どんな仕事をされている方にも
「傾聴」を学んでみる事は
超オススメですよ!

「今なんとなく生き辛さを感じている」
そんな方には特にお勧めします。

2019年12月27日金曜日

(67)トライアドをナメてはいけません(U・S・T使用例)

アッパーストラクチャートアイアド 使用例 実用例

こんにちは。
アドリブ脳を鍛えるピアノ講師
岡 幸代です。


アッパーストラクチャートライアドとは


前回のブログで
アッパーストラクチャートライアドについて
少し触れました。

そもそも
アッパーストラクチャートライアドとは
なんなのか。

細かい定義は省略してザックリ言うと。

スケールの中の音で構成される
テンションを含むトライアドの事です。

そのトライアドを
基本のコードサウンドの上に配置させて
使います。

アッパー・ストラクチャー・トライアド
を省略して
「U・S・T」と表記することもあります。

このブログでも今後は
U・S・T、と書かせてくださいm(__)m

ここでは2つだけルールを。

①U・S・Tで使うトライアドは
MajorとMinorのみ。

②コードを積み上げていく時
各音の間で♭9thが生じないようにする。




U・S・Tの使用例


前回のブログで
3つのU・S・Tの使用例を挙げました。

今回はその(1)を
説明していこうと思います。


(その1)は
【基本コード「A♭7」を左手で弾いて
その上に、右手で
A♭の2度上のメジャー・トライアドを
乗せて弾いてみてください。】でした。
(その時、左手は5度抜きで弾きましょう。)



わかりやすく
「A♭7」を「C7」に変えて
説明しましょう。

基本コード「C7」を左手で弾いて
その上に、右手で
Cの2度上のメジャー・トライアドを
乗せて弾いてみてください。
(その時、左手は5度抜きで弾きましょう。) 



「D」(レ・ファ#・ラ)ですね。


これは
何のスケールから発生するU・S・Tか
わかりますか?

これは
「リディアン♭7スケール」の中の音で
構成されるU・S・Tです。

Cリディアン♭7スケール、コレです。




先ほど説明した
「スケールの中の音で構成される
テンションを含むトライアド」が
隠れてますね。

赤い丸で囲んであるのがそうです。

曲の中で
リディアン♭7スケールを
どんな時に使うかと言うと。

例えば

キーCの曲でドミナントといえば
G7。
そのG7に対するⅤ7はD7。

このD7の時に
Dリディアン♭7スケールが使えます。

つまり
キーCの曲で
そのⅡ7である「D7」の時に
Dリディアン♭7スケールが使える
ということです。








曲で例えるなら
「Take the A Train」ですね。

この曲は
キーCです。

この曲のテーマ部分の
3、4小節目は「D7」ですね。
この時
Dリディアン♭7スケールが使えます。

この曲のように
多くのスタンダードで
よく使われるコード進行が

「Ⅱ7→Ⅱm7→Ⅴ7」

このⅡ7では
リディアン♭7スケールが使われます。

あとは
Ⅱφ7→Ⅴ7の
Ⅱφ7」の代わりに
Ⅵ♭7」を使う時にも
リディアン♭7スケールが使えますね。

他にも使用例はありますが
またの機会に(^^)

実際にどう使うのか?


私がよくやるのは
「D7」の時に
2度上のメジャー・トライアド「E」
を乗せる時に
「D7」の3度の「ファ#」の音を
一緒に弾いて「E add9」を
フレーズに使ったりします。




などなど、色々。


その他 トライアドを、和音でそのまま
転回形などを使って乗せるだけってのも
よくやります。

如何でしょうか?

U・S・Tは
自分のお気に入りを見つけて
転回形やフレーズで使ってみると
意外に楽しいです。

是非やってみてください。
続きはまた次回に!

2019年12月12日木曜日

(66)トライアドをナメてはいけません!


トライアドをナメてはいけない。アッパーストラクチャトライアド。

こんにちは。
アドリブ脳を鍛えるピアノ講師
岡 幸代です。


トライアドとは


トライアド(3和音)とは
3音構成の和音のことで
ルート(根音)の上に3度と5度を重ねた
コードです。

トライアドの種類は

メジャー・トライアド
マイナー・トライアド
ディミニッシュ・トライアド
オーグメント・トライアド

の4種類。

これらは
3度をフラットさせたり
5度をフラットやシャープさせたりの
組み合わせで成り立つ4種類です。

この4種類のトライアドが
どんなキーでも
自由自在に弾けるようになることは
基礎中の基礎であり
その後の成長にも
とても必要になってくる技術です。

その習得の為の練習のコツを
こちらのYouTubeにも載せています。
よかったら(^^)




トライアドをナメてはいけない理由


トライアド(3和音)なんて
そんなの簡単だよ
どんなキーだって楽勝だよと言う方。

では
基本コード「A♭7」を左手で弾いて
その上に、右手で
A♭の2度上のメジャー・トライアドを
乗せて弾いてみてください。
(その時、左手は5度抜きで弾きましょう。)

すぐ弾けますか?

ちなみに
2度上のメジャー・トライアドは
「B♭」ですね。



では次に
基本コード「Fm7」を左手で弾いて
その上で、右手で
Fの♭7度上のメジャー・トライアドを
弾いてみましょう。

♭7度上のメジャー・トライアドは
「E♭」です。




それでは最後に。

基本コード「C7」を左手で弾いて
その上に、右手で
Cの♭6度上のメジャー・トライアドを
弾いてみましょう。
(その時、左手は5度抜きで弾きましょう。)

♭6度上のメジャー・トライアドは
「A♭」ですね。

トライアドの基本形はもちろん
転回形も全て
弾けることが望ましいです。


ここまで弾いてきたトライアド。

これらが何を意味しているか。
気づいた方
いらっしゃったでしょうか?



そうです。
これらは全て
「アッパー・ストラクチャー・トライアド」
と呼ばれるものです。

音楽理論を学んで
色んなことが分かるようになってくると
この
アッパー・ストラクチャー・トライアドを
好きに使いこなすことが
楽しくなってきます。

どういうこと!?

そう思われた方は
私のレッスンを是非受けてくださいね。

今回、例に挙げた
アッパー・ストラクチャー・トライアド。
これらについては
次回のブログで少しだけ
その仕組みをお伝えしようと思います。


アッパー・ストラクチャー・トライアドを
好きに使えるようになるには
「トライアド」と「度数」を
完全に掌握することが大前提です。

その為にも
必要な課題をしっかりやっていきましょう!