今、【日本史の謎は「地形」で解ける】という本を読んでいます。
(今回は[book]カテゴリーではないので本の写真はなしです。)
信長、秀吉、家康がなぜ今の大阪城が建っている「土地(本願寺跡)」を巡って血みどろの戦いを繰り広げたのか。
なぜ頼朝は京ではなく鎌倉に幕府を開いたのか。
歴史を動かしてきた名武将が欲した土地には、彼らが欲しがる理由がありました。
攻められにくい地形、農地を開拓できる土地、災害の起こりにくい地形など・・・。
山の多い日本では、条件の良い土地を手に入れること=生き残るということだったんですね。
この本を読んでいると、彼らがいかに日本の地形を把握し、考えながら戦っていたことがよくわかります。
しかし、良い条件の土地でなくても、先人達は多くの災害や悲劇を経験しながらも、考え、工夫し、これまで生命を繋いでくれました。
この長い日本の歴史の中で、先人達が体験し、知恵を絞ってくれたからこそ今の日本がある事は、歴史を知れば知るほど、その重みが伝わってきます。
私たち大人ができることは、「悲劇を繰り返してはいけない」と一生懸命に知恵と知識を残そうとしてくれた先人の想いを引き継ぎ、その想いを次世代に受け渡す事だと、この本を読みながら再確認しています。
何を、どれだけ、どう伝えていくかは、今の大人の肩にかかっていると思います。
そのさじ加減は、やはりその時代を生きる人間が考えるべきことで。
ここでもまた、「考える事をやめてはいけない」と強く思うのでした。