私は関西出身で、東京に出てきたのは大学卒業後数年経ってからなんですが。
「人としての基礎」もできてないままフリーの世界で生き始めたものだから、右も左も分からない状態で、本当にいろんな所でたくさんの人に迷惑をかけ、たくさん頭を打ち、人の温かさや冷酷さを肌で感じながら、なんとか今までやってこられました。
そんな中、震災があって、いろんな感情に脳を支配されそうになりながらも、まずは自分の考え方を根本的に見直さなければならないと思いました。
そして、もっと物事を深く広く捉えられるように「人としての確固たる基盤」を持ちたい、と「心の勉強」を始めました。
「脳」「哲学」「死生論」「家族論」「青少年の心理」「終末期医療現場にたずさわる方々の心理」・・・等々。
最初はそういう本を読み始め、それだけでは飽き足らず、ついには大学で講義を受けたことは、このブログでも少し書きました。
そうしていくうちに、自分の人生にとって「何が必要で、何を大事にしていきたいのか」がハッキリしたように思います。
そして。
自分の心の基盤に自信がついたせいか、人からの評価があまり気にならなくなり、自分も人を評価するということがなくなってきました。
すると不思議なことに、人との関係も心地の良い関係が増えてきたように思います。
心を通い合わせられる人との出会いが増えてきたというか。
あと、密かに感じていることは、もしかしたら自分が奏でる音や演奏にも微妙な変化が起きているかもしれません。
この前、仕事で5時間にもおよぶJAZZとFUNKの大セッションがあったのですが。
けっして音環境が良かったわけではなく、トイレ休憩を挟みながらもほぼ5時間ピアノを弾きっぱなしだったけど、他のメンバーの音との交わり感が凄く気持ち良くてですね。
久しぶりに、本当に久しぶりに、もの凄く楽しくて幸せな時間でした。
これは、「自分が変われば周りも変わる」ということの実体験ですね♪
もう一つ。
私の中での大きな変化は、心のどこかでいつも追い求めていた「志」が見えてきたことです。
それは
受け継いだり学んだ事を伝え繋げ、人として培った大切なモノを少しでも次世代へ受け渡していく為に、自分の人生を使いたいと思うようになったこと。
これは大人として当然といえば当然なのですが、より現実的な「志」として心に強く持つようになりました。
その為にできる精神的な事は、
「自分の心の扉」をできるだけ大きくしていくために「知っていくこと」。
「知らない、知ろうとしないこと」は無駄な負の感情(不安や怒り、妬み等)に繋がると思うので。
そしてなるべく「学ぶべきところは学ばせて頂く」という気持ちで人と関わっていくこと。
そして物理的な事は、いろんな子供達との関わりを持てる機会を模索していくこと。
昨年、このブログに書いた【3.11「東日本大震災」によせて】からまた1年、ほんの少し前へ進めた気がします。