2013年8月20日火曜日

モモ


4月から受け始めた講座も、いよいよ大詰めになりました。
もうすぐ終わってしまうかと思うと、かなり寂しいです。

本当にたくさんの事を、短期間で、広く浅くではありますが、心に刻ませてもらいました。
中でも心に響いたのは、「知っていくこと」の大切さです。

これまで自分の人生の中で形成されてきた偏見や先入観(未だ自覚出来ていないことも含め)を見直しながら、その時その時に感じる「何故?」という気持ちを大事にし、その背景や歴史、それによって培われている人の心について、出来る限り知ろうとしていく。

この姿勢は、今後の私の人生にとって宝物になりそうです。

そして、もう一つ。この講座の「核」ともいえる事があります。
それは、「聴く」ということ。
まさに字のごとく、「心の目で耳を傾けること」の難しさを教えて頂きました。

心が弱って、声にならない声で助けを必要としている人がいれば、
「アドバイス」や「なぐさめの言葉」などは一切云わず、ただひたすら寄り添って聴く。
相手がどんな考えの人であれ、どんなに自分の価値観とかけ離れた人であれ、子供であれ、成人であれ、老人であれ、その「心の声」を全部受け止めて、ひたすらその傍らで、その人の内なる力を信じて待つ。

講義を受けながら、「そういう事ができるようになりたいと頑張ってる人が、こんなにたくさん日本にいるんだ。」と本当に心強い気持ちがしました。
(私が受けた講座の受講者は約200人ほど。現役の医師、看護師、介護士、教師、会社員、主婦、定年退職されてから「人のために何か自分にできることはないか」と模索されている方等、様々な人がいらっしゃいました。)

何より私がこの講座で感謝したい事は。
この「真に聴く行為」こそが、自分の人生観を押し広げていく何にも代え難い「心の糧」となっていく事に気づかせてもらえた事です。

そして、この事を学びながら思い出した一冊の本がありました。

それは小学生の頃に擦り切れるほど読んだ、「モモ」という本です。
映画「ネバーエンディングストーリー」の原作者の本だと言うと、分かる方もいらっしゃるかもしれません。

凍り付いてしまった心が「生き生きとした人間らしい心」に戻るには何が必要か。
そのヒントが、この本にはたくさん詰まっているような気がします。

子供にとっても多くの事が学べる本ですが、
いつも何かに追われてて「心の焦り」をなんとか鎮めたいと感じている人、「真に心が豊かになる」とはどういうことかを落ち着いて考えてみたい人、そんな大人の人にもオススメです♪