2019年12月27日金曜日

(67)トライアドをナメてはいけません(U・S・T使用例)

アッパーストラクチャートアイアド 使用例 実用例

こんにちは。
アドリブ脳を鍛えるピアノ講師
岡 幸代です。


アッパーストラクチャートライアドとは


前回のブログで
アッパーストラクチャートライアドについて
少し触れました。

そもそも
アッパーストラクチャートライアドとは
なんなのか。

細かい定義は省略してザックリ言うと。

スケールの中の音で構成される
テンションを含むトライアドの事です。

そのトライアドを
基本のコードサウンドの上に配置させて
使います。

アッパー・ストラクチャー・トライアド
を省略して
「U・S・T」と表記することもあります。

このブログでも今後は
U・S・T、と書かせてくださいm(__)m

ここでは2つだけルールを。

①U・S・Tで使うトライアドは
MajorとMinorのみ。

②コードを積み上げていく時
各音の間で♭9thが生じないようにする。




U・S・Tの使用例


前回のブログで
3つのU・S・Tの使用例を挙げました。

今回はその(1)を
説明していこうと思います。


(その1)は
【基本コード「A♭7」を左手で弾いて
その上に、右手で
A♭の2度上のメジャー・トライアドを
乗せて弾いてみてください。】でした。
(その時、左手は5度抜きで弾きましょう。)



わかりやすく
「A♭7」を「C7」に変えて
説明しましょう。

基本コード「C7」を左手で弾いて
その上に、右手で
Cの2度上のメジャー・トライアドを
乗せて弾いてみてください。
(その時、左手は5度抜きで弾きましょう。) 



「D」(レ・ファ#・ラ)ですね。


これは
何のスケールから発生するU・S・Tか
わかりますか?

これは
「リディアン♭7スケール」の中の音で
構成されるU・S・Tです。

Cリディアン♭7スケール、コレです。




先ほど説明した
「スケールの中の音で構成される
テンションを含むトライアド」が
隠れてますね。

赤い丸で囲んであるのがそうです。

曲の中で
リディアン♭7スケールを
どんな時に使うかと言うと。

例えば

キーCの曲でドミナントといえば
G7。
そのG7に対するⅤ7はD7。

このD7の時に
Dリディアン♭7スケールが使えます。

つまり
キーCの曲で
そのⅡ7である「D7」の時に
Dリディアン♭7スケールが使える
ということです。








曲で例えるなら
「Take the A Train」ですね。

この曲は
キーCです。

この曲のテーマ部分の
3、4小節目は「D7」ですね。
この時
Dリディアン♭7スケールが使えます。

この曲のように
多くのスタンダードで
よく使われるコード進行が

「Ⅱ7→Ⅱm7→Ⅴ7」

このⅡ7では
リディアン♭7スケールが使われます。

あとは
Ⅱφ7→Ⅴ7の
Ⅱφ7」の代わりに
Ⅵ♭7」を使う時にも
リディアン♭7スケールが使えますね。

他にも使用例はありますが
またの機会に(^^)

実際にどう使うのか?


私がよくやるのは
「D7」の時に
2度上のメジャー・トライアド「E」
を乗せる時に
「D7」の3度の「ファ#」の音を
一緒に弾いて「E add9」を
フレーズに使ったりします。




などなど、色々。


その他 トライアドを、和音でそのまま
転回形などを使って乗せるだけってのも
よくやります。

如何でしょうか?

U・S・Tは
自分のお気に入りを見つけて
転回形やフレーズで使ってみると
意外に楽しいです。

是非やってみてください。
続きはまた次回に!

2019年12月12日木曜日

(66)トライアドをナメてはいけません!


トライアドをナメてはいけない。アッパーストラクチャトライアド。

こんにちは。
アドリブ脳を鍛えるピアノ講師
岡 幸代です。


トライアドとは


トライアド(3和音)とは
3音構成の和音のことで
ルート(根音)の上に3度と5度を重ねた
コードです。

トライアドの種類は

メジャー・トライアド
マイナー・トライアド
ディミニッシュ・トライアド
オーグメント・トライアド

の4種類。

これらは
3度をフラットさせたり
5度をフラットやシャープさせたりの
組み合わせで成り立つ4種類です。

この4種類のトライアドが
どんなキーでも
自由自在に弾けるようになることは
基礎中の基礎であり
その後の成長にも
とても必要になってくる技術です。

その習得の為の練習のコツを
こちらのYouTubeにも載せています。
よかったら(^^)




トライアドをナメてはいけない理由


トライアド(3和音)なんて
そんなの簡単だよ
どんなキーだって楽勝だよと言う方。

では
基本コード「A♭7」を左手で弾いて
その上に、右手で
A♭の2度上のメジャー・トライアドを
乗せて弾いてみてください。
(その時、左手は5度抜きで弾きましょう。)

すぐ弾けますか?

ちなみに
2度上のメジャー・トライアドは
「B♭」ですね。



では次に
基本コード「Fm7」を左手で弾いて
その上で、右手で
Fの♭7度上のメジャー・トライアドを
弾いてみましょう。

♭7度上のメジャー・トライアドは
「E♭」です。




それでは最後に。

基本コード「C7」を左手で弾いて
その上に、右手で
Cの♭6度上のメジャー・トライアドを
弾いてみましょう。
(その時、左手は5度抜きで弾きましょう。)

♭6度上のメジャー・トライアドは
「A♭」ですね。

トライアドの基本形はもちろん
転回形も全て
弾けることが望ましいです。


ここまで弾いてきたトライアド。

これらが何を意味しているか。
気づいた方
いらっしゃったでしょうか?



そうです。
これらは全て
「アッパー・ストラクチャー・トライアド」
と呼ばれるものです。

音楽理論を学んで
色んなことが分かるようになってくると
この
アッパー・ストラクチャー・トライアドを
好きに使いこなすことが
楽しくなってきます。

どういうこと!?

そう思われた方は
私のレッスンを是非受けてくださいね。

今回、例に挙げた
アッパー・ストラクチャー・トライアド。
これらについては
次回のブログで少しだけ
その仕組みをお伝えしようと思います。


アッパー・ストラクチャー・トライアドを
好きに使えるようになるには
「トライアド」と「度数」を
完全に掌握することが大前提です。

その為にも
必要な課題をしっかりやっていきましょう!

2019年11月24日日曜日

(65)マイナーペンタトニックスケールを使ったワザ動画の補足&解説


こんにちは。
アドリブ脳を鍛えるピアノ講師
岡 幸代です。

マイナーペンタトニックはどんな時に使えるのか


先日YouTubeにUPしました動画。
練習してみた方、いらっしゃるでしょうか。

簡単そうに見えて
意外に難しいと思われた方も
おられるかと思います。

今回
「Cマイナーペンタトニックスケール」
を例に説明しました。

このCマイナーペンタトニックスケールを
動画の冒頭の演奏でもたくさん使っています。

これは何を弾いているかといいますと。
Cの「ドリアン」モードスタイルで
演奏しています。

つまり
Cのドリアンで使うバッキングの上で
「Cのマイナーペンタトニックスケール」を
弾いています。

なぜ
Cドリアンモードで
Cマイナーペンタトニックが合うかと言うと

Cドリアンスケールの中に
Cマイナーペンタトニックの5音が
全て入っているから。

ということは
Cマイナーペンタトニックの5音が
全て含まれてる
モードスケールだったら
Cマイナーペンタトニックが使える
ということです。

例えば
Fのミクソリディアンスケールを
思い浮かべてください。

Cマイナーペンタトニックの5音が
全て含まれています。

ということは
Fの「ミクソリディアン」モードでも
Cマイナーペンタトニックが使える
ことになりますね。


他にどんな時に
マイナーペンタトニックが使えるのか。

まだまだ沢山ありますが
知りたい方は是非、私のレッスンを受けてくださいね。

動画のマイナーペンタトニックのワザの応用

マイナーペンタトニックのワザの応用


動画では
「Cマイナーペンタトニック」の
『1コ飛ばし奏法』を3連符で練習しました。

弾く手順は3連符の時と変わらないのですが
上の譜面のように
拍の区切るところを16分音符にして弾くと
ポリリズム風になって
けっこうカッコ良く弾けますよ(^^)

メトロノームに合わせて
是非やってみてください。

2019年11月14日木曜日

(64)代理コードを使う時に注意すべきこと

代理コードを使う時に注意すべきこと

こんにちは。
アドリブ脳を鍛えるピアノ講師
岡 幸代です。


代理コードはいつでもどこでも使えるわけではない


音楽理論の勉強を進めていくと
代理コードについて学ぶ機会があると思います。

トニック
サブドミナント
サブドミナントマイナー
ドミナントetc...

それぞれに
色んな代理コードが存在するのですが

それらを学んだ時に
注意することがあります。

それは
代理コードというのは
いつでもどこでも使えるものではない
ということ。

特にドミナントの代理コードは
要注意です。

例えば
キーCの曲を演奏する時
ドミナントの「G7」が出てきたら
何も考えずに即「D♭7」が使えると思ったら
それは間違いです。


代理コードを使う時はメロディを最優先に考えよう


なぜ間違いかというと

キーCの曲で
「G7」の時のメロディは基本的に
「ミクソリディアン」の音でできています。

キーCの曲で
「D♭7」の時に使えるスケールは
「リディアン♭7」ですから

もし「G7」の代わりに「D♭7」を
使うなら

メロディの音が
「ソ」と「ファ」そして「シ」
である場合に限られます。

この
「ソ」と「ファ」そして「シ」。
何だかわかりますか?

それは
「Gのミクソリディアン」
{ソ,ラ,シ,ド,レ,ミ,ファ}
「D♭のリディアン♭7」
{レ♭,ミ♭,ファ,ソ,ラ♭,シ♭,ド♭(シ)}
共通音です。

共通音以外の
「ラ,ド,レ,ミ」がメロディの時に
「D♭7」を使うと不協和音が生じます。

これがわかった上で
「むしろそれがカッコいい!」と思って使うのは
素敵なことだと思いますが

ただ代理コードだというだけで
やみくもに使うのは危険です。

代理コードとは
あくまでも
代わりに使える可能性のあるコードのことで
いつでもどこでも使えるわけではないと
覚えておきましょう。

2019年10月30日水曜日

(63)指より先に脳を動かす

アドリブをする為の脳の使い方

こんにちは。
アドリブ脳を鍛えるピアノ講師
岡 幸代です。


フレーズ集の落とし穴


私の教室に来る生徒さんに
これまでどんな練習をしてきたかを尋ねると
圧倒的に多いのが

「アドリブのフレーズ集を買ってきて
それを見ながら何度も弾く」です。

決して悪い練習ではないのです。
ただ
このやり方で効果が出るのは、

「ある程度
アドリブが出来るようになった人」が
他にどんなアイデアがあるのか
参考にしたいと思う時です。


フレーズ集には
色んな人の様々なフレーズが書いてあります。

重要なのは
「その一つ一つのフレーズの仕組み」が
理解できているかということ。

なぜその音が使われているのか
なぜその並びで書いてあるのか

そこを理解せずに
ハノンのように何回も弾くだけでは
残念ながら効果はあまり期待できません。

フレーズ集に書いてあるような
かっこいいフレーズが弾きたい気持ちは
よくわかります。

ただ、その前に理解しておくこと。


アドリブが出来ないと思っている人は

「すぐに完璧な答えを知りたい」

という考え方を捨てることが
大事だということです。

そもそも
アドリブに完璧な答えなんてないのです。

ではどうすればいいのか。

指よりも先に脳を動かす


クラシックでは
楽譜を見て
書いてある音符を見て
指を動かしますよね。

ジャズでは
コード進行を見て
まず脳をフル稼働させます。

その時に知っている知識だけで構いません。

その知っている範囲で
アイデアを振り絞って音を鳴らしていく。
これがアドリブです。

ですので
フレーズを弾く為の
脳の動かし方を
練習や勉強で鍛えていくこと。

これが本当に大事なことだと
理解していただけたでしょうか。

その為のカリキュラムが
私の頭の中に入っています。

興味のある方は
是非体験レッスンにお越しください(^^)