2019年12月12日木曜日

(66)トライアドをナメてはいけません!


トライアドをナメてはいけない。アッパーストラクチャトライアド。

こんにちは。
アドリブ脳を鍛えるピアノ講師
岡 幸代です。


トライアドとは


トライアド(3和音)とは
3音構成の和音のことで
ルート(根音)の上に3度と5度を重ねた
コードです。

トライアドの種類は

メジャー・トライアド
マイナー・トライアド
ディミニッシュ・トライアド
オーグメント・トライアド

の4種類。

これらは
3度をフラットさせたり
5度をフラットやシャープさせたりの
組み合わせで成り立つ4種類です。

この4種類のトライアドが
どんなキーでも
自由自在に弾けるようになることは
基礎中の基礎であり
その後の成長にも
とても必要になってくる技術です。

その習得の為の練習のコツを
こちらのYouTubeにも載せています。
よかったら(^^)




トライアドをナメてはいけない理由


トライアド(3和音)なんて
そんなの簡単だよ
どんなキーだって楽勝だよと言う方。

では
基本コード「A♭7」を左手で弾いて
その上に、右手で
A♭の2度上のメジャー・トライアドを
乗せて弾いてみてください。
(その時、左手は5度抜きで弾きましょう。)

すぐ弾けますか?

ちなみに
2度上のメジャー・トライアドは
「B♭」ですね。



では次に
基本コード「Fm7」を左手で弾いて
その上で、右手で
Fの♭7度上のメジャー・トライアドを
弾いてみましょう。

♭7度上のメジャー・トライアドは
「E♭」です。




それでは最後に。

基本コード「C7」を左手で弾いて
その上に、右手で
Cの♭6度上のメジャー・トライアドを
弾いてみましょう。
(その時、左手は5度抜きで弾きましょう。)

♭6度上のメジャー・トライアドは
「A♭」ですね。

トライアドの基本形はもちろん
転回形も全て
弾けることが望ましいです。


ここまで弾いてきたトライアド。

これらが何を意味しているか。
気づいた方
いらっしゃったでしょうか?



そうです。
これらは全て
「アッパー・ストラクチャー・トライアド」
と呼ばれるものです。

音楽理論を学んで
色んなことが分かるようになってくると
この
アッパー・ストラクチャー・トライアドを
好きに使いこなすことが
楽しくなってきます。

どういうこと!?

そう思われた方は
私のレッスンを是非受けてくださいね。

今回、例に挙げた
アッパー・ストラクチャー・トライアド。
これらについては
次回のブログで少しだけ
その仕組みをお伝えしようと思います。


アッパー・ストラクチャー・トライアドを
好きに使えるようになるには
「トライアド」と「度数」を
完全に掌握することが大前提です。

その為にも
必要な課題をしっかりやっていきましょう!

2019年11月24日日曜日

(65)マイナーペンタトニックスケールを使ったワザ動画の補足&解説


こんにちは。
アドリブ脳を鍛えるピアノ講師
岡 幸代です。

マイナーペンタトニックはどんな時に使えるのか


先日YouTubeにUPしました動画。
練習してみた方、いらっしゃるでしょうか。

簡単そうに見えて
意外に難しいと思われた方も
おられるかと思います。

今回
「Cマイナーペンタトニックスケール」
を例に説明しました。

このCマイナーペンタトニックスケールを
動画の冒頭の演奏でもたくさん使っています。

これは何を弾いているかといいますと。
Cの「ドリアン」モードスタイルで
演奏しています。

つまり
Cのドリアンで使うバッキングの上で
「Cのマイナーペンタトニックスケール」を
弾いています。

なぜ
Cドリアンモードで
Cマイナーペンタトニックが合うかと言うと

Cドリアンスケールの中に
Cマイナーペンタトニックの5音が
全て入っているから。

ということは
Cマイナーペンタトニックの5音が
全て含まれてる
モードスケールだったら
Cマイナーペンタトニックが使える
ということです。

例えば
Fのミクソリディアンスケールを
思い浮かべてください。

Cマイナーペンタトニックの5音が
全て含まれています。

ということは
Fの「ミクソリディアン」モードでも
Cマイナーペンタトニックが使える
ことになりますね。


他にどんな時に
マイナーペンタトニックが使えるのか。

まだまだ沢山ありますが
知りたい方は是非、私のレッスンを受けてくださいね。

動画のマイナーペンタトニックのワザの応用

マイナーペンタトニックのワザの応用


動画では
「Cマイナーペンタトニック」の
『1コ飛ばし奏法』を3連符で練習しました。

弾く手順は3連符の時と変わらないのですが
上の譜面のように
拍の区切るところを16分音符にして弾くと
ポリリズム風になって
けっこうカッコ良く弾けますよ(^^)

メトロノームに合わせて
是非やってみてください。

2019年11月14日木曜日

(64)代理コードを使う時に注意すべきこと

代理コードを使う時に注意すべきこと

こんにちは。
アドリブ脳を鍛えるピアノ講師
岡 幸代です。


代理コードはいつでもどこでも使えるわけではない


音楽理論の勉強を進めていくと
代理コードについて学ぶ機会があると思います。

トニック
サブドミナント
サブドミナントマイナー
ドミナントetc...

それぞれに
色んな代理コードが存在するのですが

それらを学んだ時に
注意することがあります。

それは
代理コードというのは
いつでもどこでも使えるものではない
ということ。

特にドミナントの代理コードは
要注意です。

例えば
キーCの曲を演奏する時
ドミナントの「G7」が出てきたら
何も考えずに即「D♭7」が使えると思ったら
それは間違いです。


代理コードを使う時はメロディを最優先に考えよう


なぜ間違いかというと

キーCの曲で
「G7」の時のメロディは基本的に
「ミクソリディアン」の音でできています。

キーCの曲で
「D♭7」の時に使えるスケールは
「リディアン♭7」ですから

もし「G7」の代わりに「D♭7」を
使うなら

メロディの音が
「ソ」と「ファ」そして「シ」
である場合に限られます。

この
「ソ」と「ファ」そして「シ」。
何だかわかりますか?

それは
「Gのミクソリディアン」
{ソ,ラ,シ,ド,レ,ミ,ファ}
「D♭のリディアン♭7」
{レ♭,ミ♭,ファ,ソ,ラ♭,シ♭,ド♭(シ)}
共通音です。

共通音以外の
「ラ,ド,レ,ミ」がメロディの時に
「D♭7」を使うと不協和音が生じます。

これがわかった上で
「むしろそれがカッコいい!」と思って使うのは
素敵なことだと思いますが

ただ代理コードだというだけで
やみくもに使うのは危険です。

代理コードとは
あくまでも
代わりに使える可能性のあるコードのことで
いつでもどこでも使えるわけではないと
覚えておきましょう。

2019年10月30日水曜日

(63)指より先に脳を動かす

アドリブをする為の脳の使い方

こんにちは。
アドリブ脳を鍛えるピアノ講師
岡 幸代です。


フレーズ集の落とし穴


私の教室に来る生徒さんに
これまでどんな練習をしてきたかを尋ねると
圧倒的に多いのが

「アドリブのフレーズ集を買ってきて
それを見ながら何度も弾く」です。

決して悪い練習ではないのです。
ただ
このやり方で効果が出るのは、

「ある程度
アドリブが出来るようになった人」が
他にどんなアイデアがあるのか
参考にしたいと思う時です。


フレーズ集には
色んな人の様々なフレーズが書いてあります。

重要なのは
「その一つ一つのフレーズの仕組み」が
理解できているかということ。

なぜその音が使われているのか
なぜその並びで書いてあるのか

そこを理解せずに
ハノンのように何回も弾くだけでは
残念ながら効果はあまり期待できません。

フレーズ集に書いてあるような
かっこいいフレーズが弾きたい気持ちは
よくわかります。

ただ、その前に理解しておくこと。


アドリブが出来ないと思っている人は

「すぐに完璧な答えを知りたい」

という考え方を捨てることが
大事だということです。

そもそも
アドリブに完璧な答えなんてないのです。

ではどうすればいいのか。

指よりも先に脳を動かす


クラシックでは
楽譜を見て
書いてある音符を見て
指を動かしますよね。

ジャズでは
コード進行を見て
まず脳をフル稼働させます。

その時に知っている知識だけで構いません。

その知っている範囲で
アイデアを振り絞って音を鳴らしていく。
これがアドリブです。

ですので
フレーズを弾く為の
脳の動かし方を
練習や勉強で鍛えていくこと。

これが本当に大事なことだと
理解していただけたでしょうか。

その為のカリキュラムが
私の頭の中に入っています。

興味のある方は
是非体験レッスンにお越しください(^^)

2019年9月30日月曜日

(62)「教える」という仕事を幸せに感じる理由

鍵盤を数字のイメージで捉えて、自由に弾けるようになろう。

こんにちは。
アドリブ脳を鍛えるピアノ講師
岡 幸代です。


鍵盤を数字のイメージで捉える


冒頭の写真。
実はこれ、生徒のNさんが自主的に作成して
トイレの壁に貼ってるものを
特別に持ってきてもらったものです。

私はレッスンの中で常々
「鍵盤をイメージで捉えると覚えやすいですよ」と言っています。

ですので
電車などの移動時間にも使える
「イメージトレーニングカード」を
希望する生徒さんにはお渡ししています。
その記事はこちら
https://yukiyomusica.blogspot.com/2018/09/46.html

Nさんは
そこからさらに発展させて
全てのキーの色んな度数がわかるよう
鍵盤に数字を書き込んで
イメージで覚えられるように工夫されました。

これは
私が課題を出したわけではなく
Nさんが自ら考えて行動されたものです。

これを見せてもらった時
ほんっとうに、嬉しかったです。

なぜだか分かりますでしょうか。


「教える」仕事を幸せに感じる理由


私がレッスンで伝えているカリキュラムは
その課題をこなしていくだけで
ある程度のコード演奏やアドリブが
できるようになる仕組みになっています。

「ある程度」とは
リードシートを見ただけで
コード演奏やアドリブができたり、
セッションやライブで自由に演奏できる程度です。
(これだけでも数年はかかります。)

そのぐらいまでいくと
その後は
「こういう事ができるようになるには
こういう練習をしたら良いかもしれない」
という自身で考えて工夫していく力が
だんだん必要になってきます。

その力の礎を
レッスンの中で築いていくのも
講師としての自分の役割だと思っています。

日々のレッスンでは
生徒さん自身に自信がつき
なるべく前向きになって
少々のことでは心が折れない強さを
身につけて貰いたいという気持ちで
お一人お一人と向き合っています。

そして
だんだん自信がついてきている
生徒さんの表情の変化は
それだけで充分
「やり甲斐」であり「幸せ」を感じます。

そんな中、思いがけず
生徒さんの自主的な「やる気」を
見せてもらえる事は
何にも代えがたい「ご褒美」なんですね。

あ、あくまでもご褒美ですよ。

他の生徒さんへの
プレッシャーになってしまうといけないので
念の為(^^)