2019年11月14日木曜日

(64)代理コードを使う時に注意すべきこと

代理コードを使う時に注意すべきこと

こんにちは。
アドリブ脳を鍛えるピアノ講師
岡 幸代です。


代理コードはいつでもどこでも使えるわけではない


音楽理論の勉強を進めていくと
代理コードについて学ぶ機会があると思います。

トニック
サブドミナント
サブドミナントマイナー
ドミナントetc...

それぞれに
色んな代理コードが存在するのですが

それらを学んだ時に
注意することがあります。

それは
代理コードというのは
いつでもどこでも使えるものではない
ということ。

特にドミナントの代理コードは
要注意です。

例えば
キーCの曲を演奏する時
ドミナントの「G7」が出てきたら
何も考えずに即「D♭7」が使えると思ったら
それは間違いです。


代理コードを使う時はメロディを最優先に考えよう


なぜ間違いかというと

キーCの曲で
「G7」の時のメロディは基本的に
「ミクソリディアン」の音でできています。

キーCの曲で
「D♭7」の時に使えるスケールは
「リディアン♭7」ですから

もし「G7」の代わりに「D♭7」を
使うなら

メロディの音が
「ソ」と「ファ」そして「シ」
である場合に限られます。

この
「ソ」と「ファ」そして「シ」。
何だかわかりますか?

それは
「Gのミクソリディアン」
{ソ,ラ,シ,ド,レ,ミ,ファ}
「D♭のリディアン♭7」
{レ♭,ミ♭,ファ,ソ,ラ♭,シ♭,ド♭(シ)}
共通音です。

共通音以外の
「ラ,ド,レ,ミ」がメロディの時に
「D♭7」を使うと不協和音が生じます。

これがわかった上で
「むしろそれがカッコいい!」と思って使うのは
素敵なことだと思いますが

ただ代理コードだというだけで
やみくもに使うのは危険です。

代理コードとは
あくまでも
代わりに使える可能性のあるコードのことで
いつでもどこでも使えるわけではないと
覚えておきましょう。