2013年1月19日土曜日

ワイルド・スワン


「ワイルド・スワン」
たしか1993年に刊行された時には、かなりのベストセラー本だった記憶があるので、読まれた方もいらっしゃると思います。

当時、私はまだ学生で、自分に何の自信もなく、確固たる信念と呼べるものもなく、「何かが違う」と燻りながらもノホホンと生きていました。

そして「ワイルド・スワン」に出会って、第一次「自分の無知を知る時期」に突入したのであります。

もう、むさぼるように読んだのを覚えています。
教科書では学び得なかった中国の近現代史。
人間という生き物の弱さと脆さ。

それまで自分が生きてきた全ての事に「微かな疑問」が生じたのも、この本がキッカケだったと思います。

「自分の人生を生きる覚悟」の土台を作ってくれたと言っても過言ではないぐらいに影響を受けた本でした。

そして、それから20年。
先日ブックオフで、2007年に改訂新版として出された「ワイルド・スワン」の文庫本を見つけまして。
買ってしまいました♪

人は、権力を持った時(権力という傘の元にいる時)、優位な立場に立った時に、脆く危うくなって精神の弱さが出てきやすい生き物だと思います。

この本は
そういう弱さに勝ち、たとえ私怨があったとしても切り離して考え、崇高な精神を保つ勇気を、育てていきたいし、伝えていきたいと思わせてくれる本です。