2015年8月29日土曜日

(2) 音程差の認識力を身につけよう




アドリブやコード演奏が
できるようになる為に
必要な材料を知っていくことは、重要です。

今回は、その材料の一つ
「音程差の認識」についてお話ししますね。

例えば。
コード[C](ドミソ)
コード[Cm](ドミbソ)を弾き比べた時、
何が違うかと言えば、
コードのルート(根音)「ド」から見て
真ん中の音が
「ミ」か「ミb」かの違いです。

「ド」から見た音の距離が違うのです。

アドリブやコード演奏には
この
「音の距離感覚を脳と手に植え付ける事」
重要です。


その音程(音と音の距離)の種類には
長3度、短3度、5度、♭5度、
6度、7度、9度、等々々…
他にもたくさんあります。

ここで
ピアノという楽器だからこそ苦労するのは
白鍵と黒鍵があるから。

例えば
同じマイナーコードでも
「Cm」と「F#m」では
押さえた時の見た目も
指の間隔も違いますね。

これはピアニストの宿命」です。
受け入れて練習しましょう。

その感覚を身に付けるのに
私も苦労した記憶があります。

でも、それを乗り越えた後の
何とも言えない
「目の前が開けた爽快感」は
今でもハッキリと覚えています(^-^)

ジャズピアノレッスンで
「このフレーズを
12キー全部でできるようにね」
という課題を出されて
大変苦労したという話を時々聞きます。

この課題も
決して悪い課題ではないのですが。
ただ、その前にやるべきこと

音程差の感覚を脳と体(手)に植え付ける。

これをやっておくのとやらないのとでは
苦労の大きさに雲泥の差があると思います。

そのフレーズが
コードのルート(根音)から見て
いったい何度から始まってて
何度に向かって行って
何度に落ち着いているのか。

音程差の認識力が身についていれば、
12キーで練習するときに非常に役立ちます。

私のレッスンでは系統立てた順序で
音程差認識力を確実に身につけられますが

独学でも意思を強く持って続けていけば
必ず身につけることができます。

耳コピにもとても役立ちますよ♪



2015年8月27日木曜日

考える力


考える力。
これまでも何回か書いてきたテーマですが。

「考える力」や「想像する力」は
そんなにすぐに身につけられるものではなく、
意識を持って勉強したり練習して
長い年月を経ていく中で
少しずつ身についていくものだと
私は思っています。


例えば
「あの立場の人から見たら、そう見えるのか」
「こんなものの考え方があったのか」
と知る意識を持つだけでも
だんだん視野が広くなって自分なりに客観的に
考える力がついていくと思うんですね。

そういう私も、まだまだ勉強途中です。

一昨年メンタルケアの講座を受けて以来
継続して心のケアの勉強をしていても
イライラする事だってあるし、
怒りを感じる事もあります。

たまに
相手の育ってきた過程も境遇も知らないのに
怒りを感じてしまう時というのは、
私の想像力が足りないんですねf(^-^;)

そんな自分を変えていく為に
私は時々考える練習をします。

考える練習というのは、
ほんの身近なことからできるんですよ。

例えば。
何かの場面で「自分はこのことが不快だ」
と感じるとする。
では、「なぜ自分は不快だと感じるのか」
を考える。

考えると、その理由が出てきますよね。
今度は、その理由について考えます。

そして
理由が「嫌いだから」だとします。
ではなぜ嫌いなのか。
また理由があるはずです。

コツはなるべく論理的に考えることです。

そうやって「なぜ?」を突き詰めていくと、
結局は
自分の甘えだったり
自分を認めて貰えていない苛立ちが
根本の原因だったりする事が多くあります。

逆に
自分が心地良いと感じる事に関しても同じです。
「なぜ心地良いと感じるのか」を考え、
なるべく論理的に突き詰めていきます。

そうすると、
自分の意外な面が見つかったりして
ちょっと嬉しくなる事もあります(^^)

そうやって
自分の感情を考える練習をしていると、
感情(特に怒り)のコントロールが
できるようになってきます。

最近よく聞く
アンガーコントロールというのは
そういうことなのかもしれません。

アンガーコントロールが出来るようになると
年収が約2倍になったり、
平均寿命が7年長くなるなんて話も聞きます。

その真偽のほどはさておき
感情のコントロールは精神の安定をもたらし
自己肯定感に繋がっていくことは
間違いありません。

自己をちゃんと肯定することができる人は
自然と他人にも優しくなれます。

そして
その優しさは周りに伝染していきます。

そう考えると
自分にもまだまだ出来る事があるじゃないか
と少し目の前が明るくなった気持ちがするんですね。


このブログを読んでくださってる方で、
もし
「負」の感情を抱く事があったら
その理由を論理的にとことん突き詰めてみると
少し気持ちが軽くなるかも。

感情がにっちもさっちもいかない時、
よかったら試してみてください(^-^)

2015年8月23日日曜日

(1) アドリブができなくて悩んでいる方へ




ピアノを学ぶにあたって
その方向性は
大きくザックリ分けて二種類あります。

譜面に書いてある事を
忠実に演奏し表現するクラシック系と、

ほぼコードしか書いてない譜面を
自分でサウンドを判断して
即興演奏しながら表現するジャズ系の

二種類です。

まず。
クラシックピアノと
ジャズピアノとでは
使う脳の場所が同じではありません。

もちろん共通して使う脳もありますが
主に使う所は違います。


長くクラシックピアノをやってきた人で
「コードがよくわからない」とか
「アドリブができなくて困っている」
と言う方をよく見かけます。


テンションをつけた
かっこいいコードを弾きたいのに、
どうやって弾いたらいいのかわからない。

アドリブって
何を弾いていいかわからなくて、
いざ音符の書いてない譜面を見ると
頭が真っ白になってしまう。

バンドでアドリブを任せられたら、
前もって作って準備しないと弾けない。


それらはひとえに
コード演奏やアドリブをする時に使う
脳が鍛えられていない
からです。


私のピアノレッスンでは、
まず徹底的に
その脳を作っていく宿題を出します。

単純な宿題から始まりますが、
今まで使っていなかった脳を
使う必要があるので
「リハビリ」に近い感覚かもしれません。

脳を作っていくには
繰り返し何回もやり込むことが大事です。

一日に集中して一気にやっても
あまり効果がありません。

たとえ一日10分だけでも毎日やること
乗り越えていくコツです。

基本の脳が作られた時、

それまで
手当たり次第やってきた耳コピや
コードの難解さが
モヤが晴れたように鮮明になって
理解度が深まっているのを実感できると思います♪


次回の【アドリブ脳を鍛えよう】は

脳を作るために大切な
「音程差認識」についてお話しようと思います。

2015年8月4日火曜日

電車内広告に癒された日



突然ですが、先日芥川賞に輝いた又吉直樹さんの「火花」、読まれましたか?

私はまだ読んでいないのですが、是非読みたいと思っています。
そう思っていた矢先、今日電車の中で「火花」の広告を見ました。

おそらく又吉直樹さんの直筆のメッセージが書かれてあったのですが。

『生きているとしんどいこともあります。
そんな時、散歩したり本を読んだりすると少しだけ楽になることがあります。
誰かにとって、そんな本になれば嬉しいです。(広告文より)』

このたった数行のメッセージで、愛ある優しさがきっちり伝わってきました。
このメッセージのおかげで、最近ザワつき気味だった気持ちも
フワッとなんだか温かいものに包まれた感じがしたんですね。

そしてもう一つ、帰りの電車の中で見た広告が、また偶然にも興味をそそる内容でですね。

とある大学の心理学部の先生の言葉で、その中にオーストリアの心理学者「アドラー」という人の心理学について書かれてありました。

なんでも。
世の中の悩み事のほとんどは人間関係に関わることであり、それを克服していくには
「課題の分離」という考え方が有効だそうです。

これは、あらゆる物事に対して「これは誰が解決すべき課題か」を明確にして、他人の課題には
いっさい関与しないという考え方。

例えば、アナタが誰かに嫌われているように感じたとしても、アナタのことを嫌うかどうかは
その人の課題であってアナタにコントロールできるものではない。
だから嫌われることを恐れて悩む必要はない。
大切なのは、他人にどう思われるかではなく、自分で自分をどう思うか。

そのような事が書いてありました。

「人の評価や目線ではなく、自分の目線で自分をどう思うか。」
頭ではわかっているつもりでも、日々の生活をしているとつい視野が狭くなって忘れがちな事です。

あ〜なんか。今日電車乗って良かった♪そんな気分になりました。