2016年4月18日月曜日

(19) スケールを2オクターブ練習する理由


私のレッスンで
スケールを覚えてくる課題を出す時は
12キーを「2オクターブの上行下行で」
と言います。
(2オクターブ以上の時もあります。)

なぜか。

スケールは
あくまでもアドリブをする為の素材です。
「覚えて満足」ではなく
覚えて、脳と手に染み込ませて
そこから
音やスケールを自分でチョイスして
表現出来るようになることが目標です。

鍵盤でスケールを覚えるにあたって
一番の壁は、
12キー全て
指の運び方が違うという所です。
こればかりは、鍵盤の宿命で
泥臭く練習するしか方法はありません。

スケールを2オクターブ上下行弾くとなると
12キーあるので
黒鍵白鍵の並びが、その都度変わって
その都度指使いを工夫する必要があります。

あーでもない、こーでもないと悩みます。

でも、その悩む事がとても重要で。
悩む事によって何回も何回も弾き直します。
その動作が、黒鍵と白鍵の特徴が
脳と手に染み込む近道になってるんですね。

だから敢えて
私は2オクターブ(もしくはそれ以上)を
課題として出します。

練習に無駄な事は一つもありません。
悩み、一見遠回りに見えるような事でも
それは必ず糧になります。

人の得意不得意は本当に千差万別で
「なかなかクリアできない事」と
「ヒョイッとクリアできる事」が
人によって全然違います。

でも
「もっと良くなりたい」
「もっと自由になりたい」
という気持ちがあれば
皆、確実に前へ進んでいるんですね。
私もまだまだ
もっともっと深く知りたいし
自分の出来る事を広げていけると思っています。


地味な練習は苦手で続かない方、
やりたい気持ちはあるけど
少し背中を押して欲しい方。

そんな方は連絡して下さい。
一緒に乗り越えましょう。