2017年8月12日土曜日

(35)スケールウンチク



世界の中に
様々な文化がある中で
音楽の世界には
無数のスケールが存在します。

ジャズの理論書を見ると
基本的なスケールの後に

複雑で長い名前のスケールが
たくさん載っている事が
ありますね。

しかしなにも

それらを全て記憶していなくても

アドリブしていくうちに
知らず知らず
覚えた事のないスケールの音を
使っていることは多いものです。


今回は、その
複雑で長い名前のスケールウンチクを一つ。


「La Fiesta」という
チックコリアの曲があります。

このイントロ~[A]の部分。

コードは
「E」「F」「G」で出来ています。

この3つのコードの構成音を
全て含んだスケールを
「スパニッシュ・8ノート・スケール」
というんですね。
(スパニッシュ・フリジアンともいう)


この
「Eのスパニッシュ・8ノート・スケール」で
「La Fiesta」の[A]の部分を
アドリブしてみるとハマると思います。


覚えにくければ

フリジアンスケールに
「♮3」を加えたスケール
と覚えてもいいです。

もしくは

ハーモニックマイナーP5↓スケールに
「#9」を加えたスケール
と覚えても良いかもしれません。


以上、
スケールウンチクのお話でした(^^)

2017年7月10日月曜日

(34)ピアノコースですが、管楽器の生徒さんもいらっしゃいます(^^)



写真の生徒さん
普段はトロンボーンをやってる方です。

私のブログをずっと読んで下さってて
「コードやアドリブの仕組みを理解したい」
ということで
昨年夏からレッスンに通って頂いてます。

ピアノは少し弾ける方なので
コードや音程、スケールなどの
音楽理論のことは鍵盤上で説明して
課題も鍵盤でやって貰っています。

先日
自分の楽器をレッスンに持ってきて頂き
いつもはピアノでやってる課題を
トロンボーンでやって貰いました。

この日の課題は
「ミクソリディアンでアドリブしてみよう」

すると

ピアノでやるより
はるかに自由に、歌うように
アドリブされたんですね。

伴奏は私が担当したのですが
普段やっている楽器のせいか
私の音に反応して演奏する余裕も
伺えました。

この生徒さんは

コードの仕組みがわかることで

自分がコードに対して
何度の音を鳴らしているのか
が分かるようになってきたと

嬉しそうに話してくれます。

スケールも
先に鍵盤で覚えているせいか
トロンボーンでも難なく演奏されます。
(移調楽器なのに!)

私は
鍵盤以外の楽器の人が
コードやアドリブの仕組みを
鍵盤上で理解することは
実は
遠回りのようで
近道なんじゃないかと感じています。

鍵盤以外の楽器の
奏法を教える事はできませんが

コードを理解したい
ジャズ理論を勉強したい
アドリブができるようになりたい

そんな方には
その仕組みを伝えることはできますので
悩んでいる方は是非ご連絡下さい(^^)

2017年6月17日土曜日

(33)自分自身との約束



長岡京ミュージックジムに
来て頂いてる生徒さんは
学生、社会人の方が中心です。

それぞれ
仕事や家庭、学業、他の習い事等
様々な事情を抱えながらも
教室へ通って下さってます。

中には
上手くなりたいけど
練習時間がなかなか作れない事があると
悩みを打ち明けてくれる人もいます。

そんな時は
イメージトレーニングだけでも
効果があることをお伝えしたり
12キーある課題のうち3キーに限定したり
少しずつでも前進できるよう
アドバイスさせて頂いてます。


私が出す課題は
脳と手に地道に刻み込んでいく課題が多く

1、2日集中して練習するやり方では
なかなか身に付きません。

筋トレと同じように
毎日少しずつでも繰り返しやる事で
アドリブやコード演奏のための
大事な基礎力が確実に身に付いていきます。


レッスンは月に2回ですので
各レッスンの間には平均して約2週間
あります。
(スケジュール調整で1週間の時もあります。)


その中で

「この日とこの日は練習できない。
残りの日は
お風呂に入る前を少しでも練習時間にする」

など、計画を立てて
自分と約束をしてみませんか?

なかなか計画通りにいかない事も
あるかもしれません。

でも
一度、自分自身に約束することで
「やらないとな」という気持ちは
少しは強くなると思います。


誰に褒めてもらえるわけでもない
自分自身との約束を実行できることは
それだけで「自信」となります。

その「自信」の積み重ねは

演奏能力の向上だけでなく
自己を肯定する力も
高まっていく効果があると
私は思っています。

その週が計画通りにいかなくても
またその次の週に
頑張ってみれば良いんです。

「自分自身との約束」
オススメです。
最初は少しハードル低めから
是非チャレンジしてみてください(^^)

2017年5月9日火曜日

(32)[裏コード]の誤解


音楽を学んでいると
「裏コード」という言葉を
聞くと思います。

これはどういうものかというと

「♭7thコード」の
減5度上の「♭7thコード」
を指す言葉です。

例えば

「G7」の裏コードは「D♭7」
「G7」の代理コードとして
「D♭7」が使えるということ。

「C7」の裏コードは「G♭7」
「C7」の代理コードとして
「G♭7」が使えるということ。

なぜそのような
一見関係のないようなコードが
代理として使えるのか。

ここでは説明を省きますが
どうしても知りたい方は
レッスンを受けて下さいね(^^)


ちなみに
なぜ「裏」かというと
下の5度圏の表を見てみてください。



ちょうど
対角線上の反対側にあるからなんですね。


ここで注意して欲しい事があります。


それは

「G7の代理でD♭7が使える」と言っても
いつでもどこでも使えるわけではない
ということです。

既成の曲に
裏コードを使っても
合わない事があります。

それはなぜかというと
そのメロディが
その裏コードに合うスケールや音でない
からです。

いくら裏コードを使いたくても
あくまでも
「メロディーやフレーズを優先させる」
ということを覚えておきましょう。


さらにジャズでは
左手コードのテンションを
フレーズと一致させなければならない
という複雑な要素がありますが
これも段階を踏んで訓練していくと
徐々に分かるようになっていきます。


このように
使いこなすには、なかなか難しい
「裏コード」ですが
チャレンジして「何かおかしい」
と感じることも
大切で必要な経験です。

「変だな」と思ったら
使わなければ良いだけなので
恐れずに
どんどんチャレンジしてください(^^)

2017年4月9日日曜日

(31)「縦」と「横」の両方で出来るようになろう。


アドリブの練習方法には
様々なやり方がありますが

私のレッスンでは
以下のような方法で進めていきます。


まず
曲の各コードに沿った
スケール、コードトーンや
アプローチノート等を
リズムに乗せて練習します。

そしてそれらを
一つずつ使ってアドリブする方法を
実演を交えながら教えます。

これは各コードに忠実に反応していく
【縦】を意識する方法です。


ある程度アドリブが出来るようになったら
モード奏法を学びます。
そして
そのモード奏法を曲に応用していきます。

これは曲を大きく捉える、謂わば
【横】の流れを意識するやり方ですね。

まずは
この【縦】と【横】の両極端を学んで
どちらの方法でも自由に弾けるようにしていきます。

大切なのは
使い分けている事をちゃんと意識すること。

その時々によって自由に使い分けることで
アドリブの幅が広がり
自信が積み重なって、心の余裕ができ
歌えるようになっていきます。

道のりは遠く感じるかもしれませんが
一つ一つ
「丁寧に」「確実に」やっていくと
必ず出来るようになります(^^)
一緒に頑張りましょう♪